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名古屋青春カップ3で無料配布した円風SS。たまには疾風UP!
風丸さんのキャラソン聞いてて思いついた、
雰囲気エロ(を目指したけどどうなのかな…)っぽい、いちゃいちゃ円風です。
風丸さんのキャラソン聞いてて思いついた、
雰囲気エロ(を目指したけどどうなのかな…)っぽい、いちゃいちゃ円風です。
* * * * *
目が覚めて最初に見えたのは、明るい日差しが差し込む窓辺に佇んでいる人影。
そして、その背中できらきらと輝く、風のように優雅な翼だった。
「えっ!? …あれっ?」
驚いて数回瞬いてからもう一度窓辺を眺める。
「起きたのか? おはよう、円堂」
振り返って笑った恋人……風丸の背中には、もう翼は見あたらなかった。
* * *
しまった。今日は早起きをする予定だったのに、寝過ごしてしまったかもしれない。
カーテン越しに差し込む光で、すっかり明るくなっている室内を見渡してそんなことを考える。
隣で一緒に眠る円堂は、いつもなら先に起きているのに、今日はまだ目を覚ましていない。
珍しいその寝顔を見つめて微笑んでから、風丸は静かにベッドを抜け出した。
落ちていたジーンズを拾って脚を通し、結んだまま寝乱れてしまった髪を解いて、梳くように指を通す。
中途半端な身支度のままで窓辺に歩み寄ってカーテンを引き開ける。両開きの窓をいっぱいまで押し開ければ、窓の向こうには果てしなく青い空が広がっていた。
「……いい天気だな。サッカー日和だ」
太陽の位置はすっかり高くなってしまっていたけれど、綺麗な空に口笛のひとつも吹きたくなってくる。
ふわりと吹き抜けた風も心地が良い。
上機嫌で目を細めた風丸だったが、つかの間のそよ風は急に勢いを増し、疾風となって部屋に吹き込んできた。
「うわっ!」
解いた長い髪とカーテンが大きく煽られた。はためくカーテンを慌てて捕まえ、タッセルでなんとか纏めあげる。
ついでに窓も閉めようとした所で、背後から寝ぼけた小さな呟きが聞こえてきた。
「えっ!? …あれっ?」
「起きたのか?」
振り返ると、まだ夢見顔の円堂がベッドの上に身体を起こし、風丸を見ていた。
「おはよう、円堂。朝一番でサッカーしに行くつもりだったのに、すっかり寝坊したな。でもいい天気だぜ?」
「あ……うん……」
「……? どうかしたのか?」
しきりに目元を擦り、首を傾げていた円堂は、尋ねた風丸を手招いた。
「なあ風丸、ちょっと来て」
「はいはい」
窓を閉め、ベッドサイドまで戻る。
起き抜けの円堂はいつも必ずキスをせがんでくる。
なんだかんだと文句を言いながらも毎朝必ずそれに応えている風丸は、今もそのつもりで、身体を折り曲げるようにして円堂の顔を覗きこんだ。
しかし予想に反して円堂は、唇を寄せる代わりに風丸の腕をぐっと掴んだ。
そのまま強く引っ張られて、柔らかなベッドにうつ伏せに倒れ込んでしまう。
「…っ、こらっ! なにすんだ!」
身を起こそうとした風丸にのし掛かり、動きを封じた円堂はむき出しの背中に、無言で手のひらを這わせてきた。
「あっ! 円堂っ、お前、朝っぱらから…っ」
感触にびくりと肩を跳ねさせ、風丸は抗議の声を上げる。けれども、円堂は何かを確かめるように風丸の背中をなで続けている。
「う~ん……やっぱりないよなぁ」
「……ん? ないって、なにが?」
「実はさっき、風丸の背中に翼が見えたんだ」
「つばさ?」
押さえ込まれた姿勢も忘れ、風丸は眉を寄せる。
「そんなもの、オレにあるわけないだろ。アフロディや砂木沼でもあるまいし」
「……だよなぁ」
さっきの風に煽られたカーテンを翼と見間違えた……真相はきっと、そんなところだろう。
「でも、びっくりした。キラキラしたおっきな翼が風丸にすごく似合ってて、一瞬ホントに生えてるのかと思ったから」
「翼が似合うって……それは、褒め言葉なのか?」
相変わらずどこかズレた恋人の言葉に首を傾げてから、風丸ははっとして身じろいだ。
「どうでもいいけど円堂、そろそろ退いてくれ。これじゃ、いつまでたっても起きられないだろ」
「あっ、ごめん」
せっかく外が気持ちよく晴れているのに、一日をベッドの中で過ごしたくはない。けれど謝るくせに、円堂は風丸を離そうとしない。
それどころか、ゆるゆると撫でられていた肩甲骨の辺りに、啄むような口付けが落とされる。
「……っ、お前がそうやって触ってると、本当に翼が生えてきそうだ」
ぞくりと震えた背筋に一瞬息を詰めてから、ため息混じりにそんなことを呟くと、円堂が驚いたように手を止めた。
「えっ? そうなの?」
「まあな」
その隙をついて強引に寝返りを打った風丸は、円堂と向き合う形で身体を起こした。
「だって、オレに翼を……どこまでも飛んで行ける力をくれるのは、いつだってお前のその手だからな」
「オレの、手…って…!」
「さぁ、ほら、いいから起きるぞ円堂! 今日はサッカーやるんだろ!」
自分で言っておいて照れた風丸は、そのまま円堂を押しのけてベッドから飛び出そうとした。
「あっ! ちょっと待った風丸っ!」
そんな風丸を、円堂がもう一度引き寄せる。
「その前にいつもの!」
「……はいはい」
苦笑しながら、風丸は円堂に唇を寄せて、いつも通りのキスを交わした。
* * * * *
なんであんなにかっこいいキャラソンから、
こんなべたべたイチャイチャしたBLが練成されてしまったのか……。
円風脳って怖いですねー。でも幸せだし無問題っ!
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