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続けて、七夕小説・その2
日付が変わる前に上げられてよかった…!
相変わらずの友情路線ですが、
今度はきっちり円風小説になってると思います!
* * * * *
真夜中、寝静まった家をそっと抜け出した。
こっそりと出てきたけれど、息子の脱出など、母親にはとっくにお見通しなのかもしれない。
それでも見逃してくれているのはきっとこれが一年に一度だけのことで、行き先も、一緒にいる相手もちゃんとわかっているからだろう。
目指すは雷門町のシンボルである鉄塔。
隣には、昔からお互いをよく知っている相手。
真っ暗な中、家から持ち出してきた懐中電灯を頼りにして階段を上る。
「足下、気をつけろよ円堂」
「わかってるよ。風丸こそ」
階段を上りきると、二人は懐中電灯を消してしまう。
狭い見晴らし台に互い違いに寝転がって仰向けば、眼下に広がっているはずの町の明かりも目に入らなくなる。
……二人の視界に映っているのは鉄塔と、そこから延びた送電線と、夜空と、輝く満天の星々だった。
「あっ、見ろよ! 天の川が出てる!」
「本当だ…! ああ、今年は月が出てないんだな」
「なあなあ、どれが彦星でどれが織姫なんだっけ?」
「……去年も一昨年も同じこと聞いたな。今年も覚えてないのか?」
「あははっ! いいじゃん、風丸はわかるんだろ? また教えてよ。ついでに星座のつなぎ方もさ!」
しかたがないな、と口では言っても、風丸は楽しそうに笑って、のばした指先を夜空へと滑らせた。
「……来年はどうなるのかな」
たった今降りてきた鉄塔を振り返り、風丸が小さく呟いた。
「晴れるさ、きっと!」
呟きを拾い上げた円堂が笑って言う。
「天気の話なのか?」
「他に何かあったっけ?」
苦笑した風丸に、円堂が眉を寄せて首を傾げる。
「……いや。ないよ。来年も晴れるといいな」
「うん。来年も、再来年も、その先もずっとな!」
一年に一度、七月七日の鉄塔広場で、円堂と風丸、二人だけの約束。
たとえどこかで雨に阻まれても、あの空から星が消えてしまうことなどない。
だから二人は、いつまでも一緒に星空を見上げるのだろう。
来年も、再来年も、その先もずっと、ずっと二人で……。
* * * * *
一年に一回だけ、二人っきりで密会!そんな幼なじみの七夕でございます。
ちょっと乙女チックに〆すぎた…!
書いてて思ったけど、この話、
アニメの数年後の二人だとかいう無茶を言い張ってもいけるかもしれない。
だって毎年恒例なんですよ!
(言わんでもわかると思いますがMY設定ですよ!)
でもホント、ずっとず~っと未来まで
キャプテンと風丸さんの道が重なってるといいと思う!
(お礼SS・円風2種+α)
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イナズマサ一チ
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