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順不同、スローペースで展開予定。どれも多分短いです。
≫6 大丈夫(※ 付き合いたての円風。)
* * * * *
そりゃ、たしかにオレと円堂は付き合ってる。
付き合ってるからには、その……キスぐらいは、そのうちするよなって思ってて、ちょっと期待したりもしてた。
だけど実際に円堂とそんな雰囲気になってみると、このままこいつとキスなんかしちゃったらマズいんじゃないかっていう不安の方が、期待よりずっと大きくって。
「……円堂、ダメだろ、やっぱ」
すごく近くまできている円堂の顔に焦りながら、オレは視線を逸らす。
「なんで? 大丈夫だって!」
「大丈夫って、円堂は怖かったりしないのか?」
オレたちずっと幼馴染で、友だちだったのに。キスなんかしたら、もうその関係には戻れなくなるじゃないか。
円堂と付き合うって決めた時、その覚悟も決めたはずだったのに。いざとなったらやっぱりオレはそんなことばかり考える。
「オレは、全然怖くないよ」
けれど円堂はいつものあの笑顔をオレに返してきた。
「だってオレ、風丸のこと好きだもん。なんだって大丈夫。……だろ、風丸?」
「……うっ……」
思わず答えに詰る。勢いで押し切って、なんだって乗り越えてしまう。……結局、オレも円堂のそんなところが大好きなわけで……。
「わ、かった……」
頷いたオレに、嬉しそうな円堂の唇が迫る。
緊張に思わず目を瞑ってしまって、オレはそんな自分の反応に苛立つ。
怖がったり、緊張したり……オレは女子じゃないんだぞ? なのに、どうしてこんな風になるんだ!
けれど、そんな憤りが続いたのは、オレたちの唇が触れ合うまでだった。
円堂の唇は思ったよりずっと柔らかくて、優しくて……。
触れた唇から円堂と繋がって、一つになって……それだけで、オレは心がすごく強くなったような気がした。
ドキドキと勝手に胸が高鳴る。けれどそれは不安のせいじゃ、もちろんなくて。
ああ、そうか、これが大丈夫ってことなんだ……!
触れていた唇が離れて、オレは閉じていた目を開けた。もう大丈夫だと、円堂に伝えたい。
「円堂、オレ…………あれ?」
しかし、円堂は真っ赤な顔で唇を押さえ、オレから顔を背けてしまっていた。
「……なんだよ」
「ごっ、ごめん、風丸っ……大丈夫じゃ、なかった……っ」
完全に照れて顔も上げられないでいる円堂に、さっきまでの勢いは欠片も見当たらない。
まるで茹でダコのようになった円堂の顔に、オレはどうしても笑いをこらえ切れずにおもいっきり噴き出してしまった。
* * * * *
風丸さんは、やってみるまではぐだぐだ言うけど、いざ動いたら潔いタイプ。
キャプテンは始めるまでは勢いいいけど、はじめてからうわー!うわー!ってなるタイプ。
いやいや、チューに限らずね! 私はそんなイメージ。
ところで私の中では、ちゅ、ちゅうがくせいの初チューってこんなイメージなんだけど…。
ちょっとピュアすぎますかね……?
(お礼SS・円風2種+α)
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イナズマサ一チ
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