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順不同、スローペースで展開予定。どれも多分短いです。
≫ 4 永遠を教えてあげる(※ 円風、たぶん付き合ってる…?)
* * * * *
「円堂、永遠って信じるか?」
「えいえん?」
風丸の言葉を鸚鵡返した円堂は首を傾げる。
「それって、ずっと、ってことだよな。信じるってどういう意味?」
「それが、さ」
目を伏せて、風丸は言葉を続ける。
「昔よく一緒に遊んだ空き地があっただろ? あそこ、今度ビルが建つみたいなんだ」
「ええっ、本当に? なんか、寂しいな……」
しょんぼりとつぶやいた円堂に、風丸は目を伏せたままで少しだけ笑う。
「どんなものでも、時間がたてば変わっていくんだよな。風景も……人の心だって。永遠に変わらないものなんて、きっと無いんだ」
「風丸……?」
俯く幼なじみの心を測れず、円堂はその顔をのぞき込みながら首を傾げた。
「うーん……俺、難しく考えるのは苦手だけどさ。永遠に変わらないものだってあると思うな」
そんな円堂の言葉が納得できず、風丸はむっと眉を寄せた。
「そうか? たとえば、何が変わらないんだよ」
「俺さ、風丸の顔を見ただけでぶわっ! ってなって、ドキドキして嬉しくて、ぎゅん、ぐわーっ! ……って気持ちになるんだ」
「…………円堂」
風丸は深いため息をついて額を押さえた。いくらつき合いが古くても、ここまで感性の赴くままに喋られてしまっては理解が追いつかない。
「頼むから俺に判る言葉で言ってくれ」
「だからさぁ。俺は風丸のことが、今も、この先も、ずっとずっと大好きってことだって。これって永遠だろ?」
「い、今のがそこに繋がるのか?」
「うん! もちろん!」
思わず聞き返した風丸に、円堂は満面の笑顔で力一杯頷いた。そのあまりの単純さに、風丸はこみ上げてきた笑いの衝動を抑えきれなくなってしまう。
「は……ははっ。あはははっ」
「なっ、なんで笑うんだよ風丸!」
「ははっ……す、すまん円堂」
驚き、そしてむっと膨れた円堂に、風丸は息をつきながら謝る。
なんでも真面目にとらえて難しく考えてしまうのは風丸の癖のようなものだったが、時に理屈を無視する円堂の言葉は、いつもこうして、風丸に程良い息を付かせてくれる。
「ああ、そうか……そうだな」
変わってしまうものがどれだけあっても、こんな風にずっと変わらないものもあるのかもしれない。円堂とのやりとりや、彼が告げてくれたその想いのように。
「え、風丸なんか言った?」
「いや、なんでもない」
(お前と……円堂と一緒に居れば、永遠の意味がわかるかもしれないって、そう思ったんだよ)
ごまかして、風丸は心の中でだけそう呟いた。
* * * * *
ネガティブと太陽。
風丸さんを見て、ぶわっ! ぎゅん、ぐわーっ! ってなるのはむしろ私です。
でもキャプテンもきっとなるよね!うん、なるなる!(円風基準)
お題 6/10 クリア。
(お礼SS・円風2種+α)
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イナズマサ一チ
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